2023年7月19日
日本全国ダム巡りの旅―近畿地方(1)―
2023年7月12日 お茶で有名な京都府宇治市にある「天ケ瀬ダム」を訪問してきました。場所はJR奈良線宇治駅から徒歩50分(約4キロ)の距離に位置しております。木々の緑が美しい季節でしたが時期的にとても蒸し暑く、軽い登山間隔でも非常に汗がにじんできました。
天ケ瀬ダムとは
分類としては『ドーム型アーチ式コンクリートダム』となり、コンジットゲート(通常の放流コントロールを行うゲート)3門、クレストゲート(大洪水時にコンジットゲートと併用して使います)に加えてコンジット予備ゲート(コンジットゲートの点検時に使います)がある大きなダムです。堤頂長は254m、ダム堤頂(ダムの頂上部)の高さは73mあり、これは大阪城天守閣とほぼ同等の高さです。これほどに大きなダムですので、総貯水量は26,280,000㎥(甲子園球場約50杯分)となり非常に巨大なダムであるのがわかるかと思います。
弊社もこの「天ケ瀬ダム」に水密ゴムを納入しており、今も実際にゲートに取り付けられ大量の水をしっかりと止水しています。ダムや水門用の止水ゴムである水密ゴムは、使用する箇所によっては数トンの水圧に耐えうる性能が必要となるなど、通常のゴム製品よりも高機能性を有しています。そして巨大なダムにある巨大なゲートに取り付けるゴムは必然的に大きなものになります。前回納入したゴムは8年ほど前なので、その期間今もダムの中で役割を果たしているのだとしみじみ感じます。
役割
ダムと聞くと洪水対策と思い浮かべる人も多いと思います。実際にこの「天ケ瀬ダム」も他のダム同様に洪水対策としての機能を有しております。その他には発電・飲み水の確保などの機能も有しています。また、淀川水系淀川(宇治川)に位置するこのダムですが上流には日本最大の湖である琵琶湖があり人々の日々の生活から観光まで幅広く寄り添っているダムであるといえます。さらにダムツアー(下記図 ご提供:淀川ダム統合管理事務所)を行っているほか、四季折々の景色(下記図 ご提供:淀川ダム統合管理事務所)を楽しむことができ憩いの場としての役割もあります。
私はダムに訪れゲートなどを見ていると、このような人々の生活の基盤に貢献できる仕事を誇りに思うと同時にまだまだお役にたてることがあるのではないかと気持ちが引き締まります。
また、ダムに訪問した際には皆様にご報告できればと思います。